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排便に関して悩んでいる患者さんが多い割りに治療継続性が低いこと、治療に対して患者満足度が低いこと(あの薬は合わなかった、効かなかった等々)の原因として、便秘症一つにしても原因と程度が様々であり十人十色であること、患者さんの訴えが医療者側に受け止められていないこと、治療評価ができていないことなどがあげられます。いそだ病院では排便について個別に向き合い、まずは客観的に排便の状態を把握するためにブリストル便性状スケールと当院で作成した便量スケールを組み合わせた(いそだの)排便スケールを作成し入院患者および外来患者に使用しています。この排便スケールは自身の便の悩みを訴える際に具体的に医療者側に伝えられること、医療者側もこのツールを共有することによりあらゆる専門職が病状把握し、治療を一緒に評価していくことができる優れものです。当院では患者さんも医療職もすべてこの排便スケールで会話を行い、記録や評価を行っています。PDF形成にしていますので、興味ある方は各自各施設で利用いただいても構いません。

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<補足事項>

・便性(1~7)+便量(a~e)であわせて評価(表記)する。
・便量スケールは重さを測定する代わりに具体的なイメージを沸かせ、かつ暗いイメージを持たず、便の元になる口から摂取するものとして果物を目安とした。
・泥状および水様便(便性6、7)は便量が評価困難であるため、病院で標準仕様のオムツ中パットに対して1/3、1/2、1/2以上で評価する。
・便もれの付着は排便なしと評価する。